おす!ばんさんです!
今回は邦画短編、ショートフィルムオススメ映画その③
『鼓動』
を紹介!
街で時々見かけるあるある。それを切り取りクローズアップした作品
あなたの周りにも、もしかしたらこんなドラマが転がっているかもと思わせてくれるショートフィルムです!
知っている方も知らない方も、ぜひ最後までご覧になってください!
元脚本家のばんさんが独自の目線でこの映画のオススメポイントを紹介していきます!
では早速まいりましょう!
映画詳細
引用元:映画.com
制作国
日本
監督
主要キャスト/登場キャラクター
藤原季節 / ミツル
入江崇史 / 髙橋
桝田幸希 / 沙織
菅原健 / 大輔
上演時間
28分
あらすじ
22歳のミツルは家に帰る途中、電話を手に地面に突っ伏して泣き叫んでいる初老の男・高橋を目撃する。周囲の人々は迷惑そうに彼との関わりを避けて通り過ぎ、ミツルも面倒なことに巻き込まれないように帰路につくが、1年前にあった父からの電話を思い出し…。
引用元:フィルマークス
視聴できるサブスク
現在、
でご視聴できます!
オススメポイント
日常の中で目に入ってもスルーしてしまう ” その人達は ”
普段街を歩いている時に、ついつい視界に入ってしまう様子ってありませんか?
例えば
ベンチでイビキをかくほど寝ている人
改札の前で抱き合ってるカップル
何かに対して異常なほどにブチギレてる人
そういった様子ってパッと目に入ってもそこから観察を続けたりしないで、大半はその場素通りするじゃないですか。そして次の日には忘れていることがほとんど。
そんな日常の”あの人たち”を切り取り、クローズアップしたような作品
家に帰る途中。主人公は電話を手に地面に突っ伏して泣き叫んでる初老の男性を目撃する。
初老の男、そしてそれをみている主人公のドラマを映してくれています。
対照的で似ている二人
ストーリーのメインとなる話は
主人公、ミツルの父との関係
初老の男、髙橋と息子の関係
年齢、見た目、そして出会った時の精神状態。冒頭で流れる二人のシーンはまさに街で見かける、
見ている人と見られている人との距離感、関係性なのです。
ストーリーが進むにつれ二人の素性がわかっていきます。
ミツルが父に対して感じていること。態度
髙橋が息子に対して期待していること。教育。
二組の親子のエピソード。
息子が父へ。父が息子へ感じていること。
ここも対照的に描かれているわけです。
ですが各々のエピソードは良くない方へ転がっていくわけです。
そこで二人は、今までの接し方に後悔を感じるのです。
また、その後悔も。今から挽回できることではなく
もうどうしようもない。
これからずーっと胸に抱えて生きていかなければいいけないような事情なわけです。
そして、ストーリーは冒頭のシーンに戻る。
最初に見た関係性とは違った光景で映し出されるシーンは、この作品の醍醐味と言っていいでしょう。
後悔を感じているミツルの前に現れる、後悔を感じ泣きひれ伏す髙橋。
二人はその後どうなったのか、それはみなさまの方で実際に見て確認してください!
ばんさん的オススメシーン
以前ご紹介したことのある映画『点』同様この作品も結末は「ご想像にお任せします!」的終わり方をします!
『点』のご紹介はこちら
![](https://eiga-osusume.blog/wp-content/uploads/2024/02/点 サムネイル-160x120.jpeg)
故に、スピーディーに思われがちな短編映画の印象とは異なり、
ストーリーの展開や一つひとつのエピソードを丁寧にやってくれるます!
その中で、ばんさんがオススメするシーンを紹介します!
街の中のリアル
終盤に映る道路の真ん中で泣きひれ伏す髙橋のシーン。
ここがすごくリアル。
「すごい演技力だ!」と見た人のレビュー記事でもよく上がるシーンなのですが、
ばんさんが注目したのは髙橋の目線。
携帯の画面見て、声を上げて泣く。
ただ一瞬だけ周りに向けて視線を移す時があるんです。
ここにすごくリアルさを感じました。
髙橋がどういう気持ちで目線を移したか。というよりも
泣きながらでも、周りの視線を感じている髙橋を見るこちら側の感情
もし自分がそういった状況を街で見た時どう思うか。
完全に平伏し。携帯への視線や、絶望ゆえの焦点のあっていない目線だけであれば、可哀想、どうしたんだろう、大丈夫かなぁと思うだけ。
しかし、一瞬でもこっちを見ているとわかった途端。色んな考えが生まれると思うんです。
あ、周りの視線感じれるぐらい結構冷静じゃん。
え、実際は周りに可哀想と思われたいだけなんじゃないの?
あー、助けてくださいアピールね
のような。本当にピンチなのであれば、もしかしたら助けの手を差し伸べる人がいるのかもしれない。それはこのシーンに限らず街中で起きていたとしても。
それでも、そうはならい状況ってこういった感情から生まれるからなのか。
その場にいたわけではなく、この映画のこのシーンで感じたわけです。
映画を見ただけなのにこの感情を生ませる。それを実現した芝居とシチュエーションってすごいと感じました!
最後に
街で時々見かける ” あるある ” を切り取った作品『鼓動』
視線を集めるあの人のドラマ。そして、それを見ているその人のドラマ。
当事者にならない限り、なかなか考えないようなテーマ。
この映画は
もしそのような場に立ち会った時に、
人に優しくなれるきっかけをくれるかもしれません!
現在、『鼓動』はU-NEXT、またはAmazonプライムビデオでご視聴できます!
邦画、短編映画、ドラマで映画をお探してでしたら、ぜひご覧になってみてください!
最後までご覧いただき誠にありがとうございます!!
では、また違う記事で!ばんさんでした!おす!
コメント