邦画オススメ映画｜短編、ショートフィルム｜その④ネタバレなし！『MAHOROBA』紹介

おす！ばんさんです！

今回は邦画短編、ショートフィルムオススメ映画その④

『MAHOROBA』

を紹介！

ほぼ会話劇無しの13分アニメーション短編作品！
コロナ時期に生まれた不思議な世界観を楽しめるショートフィルムとなっております！

知っている方も知らない方も、ぜひ最後までご覧になってください！
元脚本家のばんさんが独自の目線でこの映画のオススメポイントを紹介していきます！

ばんさんのプロフィールはこちら

では早速まいりましょう！

映画詳細
オススメポイント
1. コロナ時期に妄想
ばんさん的オススメシーン
1. どこに向かっているかわからない
最後に

映画詳細

『MAHOROBA』ポスターデザイン
引用元：フィルマークス

制作国

日本

監督

鈴木竜也

上演時間

13分

あらすじ

2020年。ブラック企業に勤める“僕”は、東京から脱出する。自らのオアシスを求める彼は飛行機に乗るが、そこに機関銃を持った男が現れる。男は銃を乱射し、飛行機から投げ出された彼は無人島に漂着する。次々と襲いかかる不幸の先に、彼が見たものとは…。
引用元：U-NEXT

視聴できるサブスク

現在、U-NEXTでご視聴できます！

オススメポイント

コロナ時期に妄想

監督である鈴木竜也さんは、コロナによる緊急事態宣言でバーテンダーとして勤めていたお店が営業自粛になったことをきっかけにアニメ制作を始めたそうで、『MAHOROBA』を含めた短編アニメーション集、「三人の男」の制作も完全独学で、お店にあったiPadで作り上げたとのこと。

『MAHOROBA』は約半年で作り上げ

「もしコロナを知らずに無人島にいた人が、今の日本に帰ってきたら何を思うのかな…？」
引用元：フィルマークス

と、世界中で流行り、ばんさんが執筆している今現在（2024年1月）でも、完全には終息していない問題をテーマに書き始めたそうです。

ブラック企業に勤める主人公が東京から脱出し無人島に到着。その後発見され戻った東京は流行病により変わり果てていた

ただ、東京から離れ海外にいたのではなく、外部からの情報が全く入ってこない無人島。

変わってしまった生活の当たり前。それでも変わらない会社の在り方。

そんな、現代の東京を客観的に見たブラックジョークとも言えるコンセプトがこの作品の面白さ！

一時期よりもだいぶ落ち着いてきたのは日本でもそうですが、このタイミングで『MAHOROBA』を見てみるのは、どこか懐かしさを感じたり、ここ数年で変わってしまった、失ってしまったものに気付かされるかもしれません！

ばんさん的オススメシーン

邦画でアニメ！と聞くとクオリティの高さが世界で評価されているのは皆様も理解しているところだと思います。

『MAHOROBA』を含めた短編アニメーション集「三人の男」はそういった画力やクオリティなどの高さではく、テーマやコンセプトの面白さのある作品です！

ばんさんが全体的に感じたシーンと、その理由について今回はお話ししますね！

どこに向かっているかわからない

主人公がブラック企業の勤め先から飛び出し無人島にたどり着く過程。

予想できるような展開でここまでくるわけじゃないんです。

全体を通して言えることが
ん？この後どうなるの？
あれ、これどうやってストーリー進むの？という展開

主人公、登場人物にセリフは無く、音はBGMと少しの効果音。

ドラマのような会話劇は皆無で、まるで色んなアニメや映画のハイライトを連続で見せられているような展開なんです。

それには理由があり、鈴木竜也監督はこう話しています。

物語の全体図を初めから用意するという一般的な作劇法はとらず、脚本も絵コンテも書かなかった。ワンカット描いては、それを編集のタイムラインに乗せて、流れで見て、「次はこう来たら意外かな？面白いかな？」と、また次のカットを探して…と進めていった。

単純に自分を飽きさせないためというのもあるが、”役者のアドリブがない”という、全てを計画的に進めなきゃいけない「アニメーション」ってジャンルだからこそ、どうにか即興性を持ち込みたかったから。
引用元：フィルマークス

こう話している通り

最初にプロット、シナリオを用意し描き始めたのではなく
テーマを決めワンシーンごとに次の展開を考えていく創り方がこう感じさせるのです。

監督本人も自身が思っていた結末とは違う形になったと話すほどで、
アニメーション創りにおいての盲点。”アドリブがない”というところを、斬新な切り込み方で作り上げた作品で、13分間ずーっと予想ができない展開となってます！